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肝機能ALT(GPT)正常値、年代別の平均値、日本人間ドッグ学会の基準範囲を一覧表にまとめました。肝機能ALTに関しては、ALTだけ数値が高いということは珍しく、ASTなどの他の数値も正常値を超えるケースが多いです。
今日は、ALTの概要、考えられる病気、ALTの数値を下げる方法をまとめておきます。ALTはアラニンアミノトランスフェラーゼの略称となっています。
ALT(GPT) | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
正常値 | 30IU/L ![]() |
||||
男 平均値 | 29 | 33 | 27 | 25 | 21 |
女 平均値 | 14 | 18 | 21 | 20 | 18 |
【ALT(GPT)】人間ドッグの肝機能の基準範囲


日本人間ドッグ学会 ALT 基準範囲 |
男性 | 女性 |
ALT(GPT) | 11~38 | 8~24 |
【ALT(GPT)】肝機能まとめ

ALT(GPT)の概要、考えられる病気、ALT(GPT)を下げる方法をまとめます。
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2012年4月から、ALT(GPT)の正常値は30IU/L以下に変更になっています。以前は5~45IU/Lが正常値でした。また、男女別・年代別のALTの平均値は一覧表の通りですが、40代男性の平均値が33となっていて、注意が必要な状況と言えます。
そして2016年には、人間ドッグ学会が発表したALTの基準範囲(男性で11~38女性で8~24)に注目が集まりました。ALTの基準範囲を男女別にした点が大きな特徴だと言えます。
しかしながら、誤解してはいけないのは、ALTの正常値はあくまでも30IU/L以下であるという事です。正常値とは予防医学的に安全な数値、基準範囲とは150万人の人間ドッグ受診者のデータから出した数値です。
※基準範囲≒許容範囲と考えて良いかと思います。
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ALTの数値のみ高い
✅何かしらの肝臓疾患
ALT・AST2つとも数値が高いが、ALTの方が高い
✅慢性肝炎
✅ウイルス性肝炎
✅脂肪肝
また、病気ではないですが、検査数日前に筋トレや激しい運動をした方、サプリメントやプロテインを継続的に摂取してる方は、ALTやASTが正常値を超える場合があります。

筋トレ、激しい運動、サプリメント、プロテイン等に心当たりがあれば、「次回の検査まで少し減らす」ようにすると、ALTが正常値へ下がる可能性があります。
ALTは肝臓にしかないですが、ASTは心臓や筋肉にも存在してるので、筋トレなどで筋肉細胞がダメージを受けたり、気が付かないような軽い心筋梗塞でも、ASTが上がってALTもつられるように正常値を超えてしまう場合があるのです。
あと、肥満や糖尿病が原因で脂肪肝になってるケースでもALTは正常値を超えます。体重を減らす事(BMI25%未満)や糖尿病の改善などが、脂肪肝を減らしALTを下げるポイントです。
その他、ウイルス性肝炎は薬物療法とインターフェロン治療、慢性(急性)肝炎は、安静にしてる事と食事療法が中心となります。
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今日は、肝機能ALT(GPT)正常値、年代別の平均値、日本人間ドッグ学会のALTの基準範囲を一覧表にして、ALTの概要や考えられる病気、そしてALTの数値を下げる方法をまとめてみました。