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肝機能の正常値と言えば、まず今回のγ-GTP(ガンマジーティーピー)の数値を思い浮かべる方も多いと思います。そして「γ-GTPが高い人=お酒をたくさん飲む人」といイメージをお持ちかもしれませんが、実際はγ-GTPが正常値を超えるのはお酒だけが原因ではないのです。
今日は、肝機能γ-GTPの正常値、年代別の平均値、人間ドッグ学会が定めた基準範囲の一覧表をご覧頂き、γ-GTPの概要と考えられる病気、そしてγ-GTPの数値を下げる方法をまとめておきます。

γ-GTP | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
正常値 | 50IU/L ![]() |
||||
男 平均値 | 38 | 52 | 58 | 55 | 42 |
女 平均値 | 17 | 22 | 27 | 28 | 23 |
【γ-GTP】肝機能まとめ

γ-GTPの概要、考えられる病気、γ-GTPを下げる方法をまとめます。
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γ-GTPの正式名称は、ガンマ・グルタミルトランス・ペプチダーゼと言い、肝機能を調べる主要項目であるALTやASTと並ぶ重要な数値です。
厚生労働省のγ-GTPの正常値は50IU/L以下となっていますが、男女別・年代別のγ-GTPの平均値を見ると、男性の40代50代60代のγ-GTPの平均値は正常値の50IU/Lを超えてしまっているという状況です。
また、2016年に日本人間ドッグ学会が発表したγ-GTPの基準範囲も参考にして頂くと良いでしょう。人間ドッグの基準範囲は、男女でずいぶんと許容範囲が違いますね。
人間ドッグ学会 γ-GTP 基準範囲 |
男性 | 女性 |
γ-GTP | 13~87 | 9~37 |
もしもγ-GTPが200超えといった方は、まず人間ドッグ学会の基準範囲「87」を第一目標にして頂き、最終的に「50」を目指すのが良いかもしれません。近い目標を達成してからγ-GTPの正常値50へ・・・という具合です。
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γ-GTP数値 | 危険度 | 考えられる病気(正常値超え) |
51~100 | 軽度 | 一過性の原因 アルコール、薬物(鎮痛剤、風邪薬、漢方薬など) |
100~200 | 中度 | 肝障害(アルコール性、薬物性、慢性・急性肝炎、脂肪肝など) |
200~500 | 高度 | 肝障害(肝硬変、肝臓がん含む)、胆道疾患、胆汁うっ帯 |
500以上 | 危険域 | 肝硬変、肝臓がん、急性・劇症肝炎、閉塞性黄疸、胆汁うっ帯 |
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一過性の原因(一時的なアルコールや投薬)であれば、中止すれば1~2週間ほどでγ-GTPは正常値へ戻る方がほとんどですが、継続な飲酒習慣がある方や持病によってγ-GTPが正常値をこえるケースは、中期で安静生活を送り食事療法・薬物療法、そして持病の改善を目指します。
γ-GTPが51~200ほどの方は、ウイルス性の肝炎(B型C型)というケースも多いのですが、現在は抗ウイルス剤やインターフェロン治療が確立されているので、重症化していなければ完治することも多くなりました。
やはり原因を見つけて、治療や改善を行うのが、γ-GTPの数値を正常値へ下げる一番の近道です。
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体を横にする事で、肝臓内の血流が増えて、肝機能を活性化出来る事が分かっています。体を横にした時の血流量は、歩行時に比べて何と2倍にもなるそうです。
今日は、肝機能γ-GTP正常値、年代別の平均値、人間ドッグ学会のγ-GTPの基準範囲、そして考えられる病気とγ-GTPの数値を正常値へ下げる方法をまとめました。