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ZTTは硫酸亜鉛混濁試験とかクンケル試験などと呼ばれ、γ-グロブリンというタンパク質を凝固させ、濁り具合から主に肝機能障害を確認する検査です。ZTTの数値の正常値は、2.0~12.0 KUとなっています。
今日は、ZTT(硫酸亜鉛混濁試験)の正常値、年代別の平均値の一覧表をご覧いただき、ZTTの数値がが高い(低い)原因と考えられる病気とその対処法をまとめておきます。
ZTT(硫酸亜鉛混濁試験) | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
正常値 | 2.0~12.0 KU ![]() |
||||
男 平均値 | 7.79 | 7.56 | 7.63 | 8.36 | 9.34 |
女 平均値 | 9.83 | 9.41 | 8.76 | 8.99 | 9.44 |

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ZTT(硫酸亜鉛混濁試験)の正常値は2.0~12.0 KU、男女・年代別の平均値は7.0~10.0の間になっており特に問題がある状態ではありません。
ZTTの検査は、すでに肝炎や肝硬変などの肝機能障害がある方に行われることが多く、既病の肝機能障害が改善してるかどうかのチェックを行うために実施する事が多いです。
ZTTは、肝機能の他の検査となるGOT、GPT、γ-GTP、チモール混濁テストと一緒に行われ、肝機能を総合的に評価します。
もちろんZTTの数値は肝機能障害以外にも、重篤な病の発見にも役立ちます。特にその中でも、免疫グルブリンとの相関性が強いので「自己免疫疾患」などが見つかる事があります。
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ZTT 硫酸亜鉛混濁試験 |
考えられる原因(病気) |
ZTT > 12.0 | 加齢、肝炎、肝硬変、肝臓がん、自己免疫疾患、膠原病、リウマチ |
ZTT < 2.0 | 栄養失調、ネフローゼ症候群、胆汁うっ滞症 |

ZTT(硫酸亜鉛混濁試験)が正常値の上限12.0を超える場合は、肝機能障害(肝炎、肝硬変、肝臓がん等)をまず疑い、その他の病では、自己免疫疾患、膠原病(こうげんびょう)、リウマチなどを疑いますが、他の検査項目と照らし合わせて病名の絞り込みをかけます。
また、ZTTの数値が正常値の下限2.0を下回る場合は、栄養失調、低タンパク血症、ネフローゼ症候群、胆汁うっ滞症などを疑い、精密検査により病名を特定して治療に入るのが一般的です。
ZTTの数値を正常値にするには、やはり原因を見つけて治療する事につきます。特に持病もない、初めて検査でひっかかったという方は、重篤な病の危険性もあるので、早めに再検査をすることをお勧めします。
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今日は、ZTT(硫酸亜鉛混濁試験)の正常値、年代別の平均値を一覧表にまとめて、ZTTが正常値を超える場合と下回る場合の原因や病名と対処方法をまとめました。皆さんのZTTの数値が正常値に戻ることを願っております。