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コリンエステラーゼ(ChE)の男女別の正常値、年代別の平均値を一覧表にして、ChEの概要、ChEの数値が高い原因と低い原因、考えられる病気についてまとめました。
コリンエステラーゼ(ChE)は主に肝臓で作られる酵素なので、ChEの数値が正常値でない場合、肝機能障害を第一に考えますが、ALT・AST・γーGTPが正常値なのに、ChEの数値だけが低い方やChEだけが高いという方もいます。今日は、コリンエステラーゼ(ChE)全体を見てみようと思います。
ChE コリンエステラーゼ |
30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
正常値 | 男性250~500 女性200~450 ![]() |
||||
男 平均値 | 365 | 368 | 351 | 339 | 302 |
女 平均値 | 285 | 298 | 341 | 348 | 333 |
【コリンエスタラーゼ(ChE)】まとめ

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ChEの正常値は、男性は250~500、女性は200~450となっています。男女で違いますが、男女ともChEの平均値はどの年代も正常値の範囲で推移しており大きな問題はないようです。
ChEにはブチリルコリンエステラーゼとアセチルコリンエステラーゼという2種類の酵素があり、通常の検査で行われるのは肝臓で生成されるブチリルコリンエステラーゼの数値の方だけなので、ChEの数値が正常値でない場合には肝機能障害をまず第一に考える訳です。
※アセチルコリンエステラーゼは主に、神経や血液に多く存在しています。
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ChE コリンエステラーゼ |
考えられる原因(病気) |
【高い】 男性 ChE > 500 女性 ChE > 450 |
脂肪肝、糖尿病、悪性貧血、ネフローゼ症候群 |
【低い】 男性 ChE < 250 女性 ChE < 200 |
肝臓病、栄養失調、拒食症、心筋梗塞、悪性腫瘍 |

コリンエステラーゼ(ChE)が正常値より高い場合、脂肪肝、糖尿病、悪性貧血など。コリンエステラーゼ(ChE)が正常値より低い場合、肝臓病全般や栄養失調などを考えます。
また、ChEの数値だけが低いという方もいますが、その場合は、異型コリンエステラーゼ症や有機リン中毒も疑います。また抗うつ剤や眼圧を下げる点眼薬などでもChEだけが下がる事がありますので注意したいところです。
ChEだけが高い方は、脂肪肝や中性脂肪などの体内の脂質が過剰に存在してる可能性があります。肥満などにも注意が必要です。
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今日は、コリンエステラーゼ(ChE)の正常値、年代別の平均値をご覧いただき、ChEの概要やChEが正常値でない場合の考えられる病気などをまとめました。コリンエステラーゼ(ChE)の数値に悩む方の参考になれば幸いです。