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40代の肝機能の正常値、平均値、日本人間ドッグ学会が2016年に示した基準範囲をまとめました。
40代男性で、肝機能の数値がすべて正常値の方は59%、40代女性は82%が正常値をキープしています。問題は40代男性で、41%もの方が肝機能が正常値でないという現実です。
今日は、40代の正常値、平均値、基準範囲を一覧表で見た後、肝機能が高い原因と肝機能の数値を下げる方法についてまとめます。

40代 | AST | ALT | γ-GTP | アルブミン | 総タンパク |
正常値 | 30 | 30 | 50 | 4.0以上 | 6.5~8.0 |
男 平均値 | 27 | 33 | 52 | 4.7 | 7.4 |
女 平均値 | 20 | 18 | 22 | 4.5 | 7.4 |
AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTPの単位は IU/L。アルブミン・総タンパクの単位は g/dL。
40代男性のALTの平均値は33(正常値は30以下)、γ-GTPは52(正常値は50以下)と、正常値を超えています。40代男性の41%が肝機能の数値に異常が見られると冒頭で書きましたが、平均値からも読み取れます。
40代女性は今のところ平均値的には問題ないようですが、閉経を迎えてから急速に肝機能や血圧やコレステロールが上がる方が増えるので注意が必要です。

40代 肝機能 基準範囲 |
男性 | 女性 |
AST(GOT) | 14~31 | 12~24(30~44歳) 13~36(45~64歳) |
ALT(GPT) | 11~38 | 8~24 |
γ-GTP | 13~87 | 9~37 |
アルブミン | 4.1~4.9(30~44歳) 4.0~4.8(45~64歳) |
3.9~4.8 |
総タンパク | 6.5~7.9 |
【40代】肝機能まとめ

40代の肝機能の概要、肝機能が正常値を超える原因、肝機能の数値を下げる方法をまとめます。
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40代 肝機能が正常値を超える割合 |
~30代 | 40代 | 50代 | 60代~ |
男性 | 34% | 41% | 42% | 38% |
女性 | 13% | 18% | 26% | 29% |
肝機能が正常値でない女性は、40代では18%ですが、50代になると26%まで上がってる点に注意して下さい。閉経が大きく関係しているのです。

✅深酒、5年以上の飲酒
✅肥満、運動不足
✅仕事や家事のストレス、寝不足
✅ピアス、刺青(タトゥー)、注射針、鍼治療によるウイルス性C型肝炎
✅閉経、更年期障害によるエストロゲンの減少
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5年以上の飲酒歴しかも毎日のお酒が適量を超えると、γ-GTPが高くなる40代が増えます。肝臓が疲労していて、アルコールを分解出来なくなっているのです。
そのまま40代50代と飲酒習慣を継続すると、脂肪肝⇒肝炎⇒肝硬変⇒肝臓癌という基本ルートに入ります。同時に運動不足で肥満という悪要因が重なると、脂肪肝が加速してしまいます。
肝細胞の30%以上が脂肪に覆われると脂肪肝と診断されますが、適度な運動や肝臓に良い食べ物などを生活に取り入れると、40代でも脂肪肝の予防や肝機能の数値を下げる可能性が高くなります。
40代女性の場合、閉経したかどうかが大きく関係してきます。閉経すると、今まで肝臓をサポートしていた力(女性ホルモン=エストロゲン)が減少してしまうので、肝機能が悪くなる40代が増えてくるのです。
また、閉経した40代女性は同時に更年期障害に悩む方も多くなります。肩こり、高血圧、脂質異常症、憂鬱、疲労感や肝機能の働きが弱くなったりします。更年期障害の40代女性は、更年期障害の治療が上手くいくと、肝機能も回復する傾向がありますので、更年期障害の治療にも注視して下さい。
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肝機能の正常値ばかり気にするのではなく、40代の平均値や人間ドッグの基準範囲も頭に入れて、AST(GOT)=30以下・ALT(GPT)=30以下・γ-GTP=50以下、肝機能を正常値になるように頑張って下さい!